浅草岳(1585m)・守門岳(1537m) (A健)
― ヒメサユリを求めて ―
■実施日 6月26日(水)27日(木)
■参加者 12名
■コースタイム
26日(水) 晴れ 20℃
集合場所4:30―大駐車場8:40―ネズモチ平登山口9:10―前岳11:15―浅草岳11:45~12:15―前岳12:35―ムジナ沢カッチ13:15―前岳14:00―桜ゾネ広場15:35―慰霊碑―ネズモチ平登山口16:05―大駐車場16:10―音松荘16:30 宿泊
27日(木) 曇り 21℃
音松荘5:00―保久礼P6:10―キビタキ小屋7:00―大岳8:30―守門岳(青雲岳から袴岳往復)10:17~11:10―大岳12:10 ―キビタキ小屋12:55―保久礼P14:05~14:15(解散)―見晴らしの湯「こまみ」15:30~16:00―集合場所20:00
■実施概要
浅草岳は新潟・福島県境の奥深い山域に聳える一座。国内有数の豪雪地帯で夏近くまで残雪があり、ヒメサユリやキスゲ、シラネアオイなどの高山植物が咲く。守門岳は浅草岳の北西10キロに対峙する大きな山容の山で、大岳、青雲(あおぐも)岳、袴(はかま)岳の総称をいう。私たち12名は「飾らぬ美」を花言葉に持つヒメサユリを求め、梅雨の晴れ間に二峰を訪れた。
初日は浅草岳へ。ネズモチ平登山口(930m)から前岳まで、ぬかるみが多く急登が連続するというブナ曽根ルートをたどる。標高1140メートル地点で最初のヒメサユリに出会う。前岳上部の雪渓を横切り木道を行き浅草岳山頂に到着。眼下に田子倉湖が水をたたえ、奥会津の山々や尾瀬の燧岳まで遠望でき、鬼ヶ面山の背後には残雪の越後駒ヶ岳、中ノ岳、八海山が高さを競う絶景がそこにあった。浅草岳から前岳へ戻り、ムジナ沢カッチへ下るヤセ尾根にヒメサユリが多く見られた。帰路は三たび前岳を踏み、傾斜の緩い桜ゾネルートを下る。ネズモチ平登山口へ周回する林道の途中に慰霊碑があり花が供えられていた。2000年6月に遭難者を捜索中の4名が雪崩に遭い殉職された場所で、つい最近慰霊祭が営まれたらしく碑文に掌を合わせる。
翌日は、守門岳登山口の保久礼(770m)まで車で入る。蒸し暑く、単調な樹林帯歩きに汗が噴き出す。大岳に登り着いたが、その先青雲岳までの間には100メートルの下降と登り返しが待っていた。可憐に咲くヒメサユリが皆の心を癒した。途中パラパラと落ちた雨はすぐに上がった。青雲岳の木道脇にザックを置き、空荷で袴岳を往復する。袴岳山頂には御影石の方位盤があった。昨日登った浅草岳が目の前にすそ野を広げ、遥か北方の雲間には飯豊連峰が薄い稜線を描きだしていた。
浅草岳と守門岳は山の高さはほぼ同じでも沿面距離や累積高度では守門岳の方が少し厳しく男性的。山の宿に泊まり湯につかり、二つの山を登ってこそ味わいが増す。石川では見られないヒメサユリの花を楽しみ、充実した例会山行を無事に終えることができた。

70台駐車できるネズモチ平大駐車場(無料)。トイレ完備

渡渉点が一箇所あるが慎重に渡れば問題ない

滑りやすい急登が連続するブナ曽根ルート

翌日登ることになる守門岳。天気予報は昼前から雨と微妙

初めて出会った登山道わきのヒメサユリ
前岳上部に残る雪渓。軽アイゼン無しでもキックステップで通過できた
雪渓が終わると木道が頂上へと続く
浅草岳山頂近くは遊歩道。花はベニサラサドウダン
遊歩道の先で見つけたヒメサユリ。若い蕾も多くまだしばらく楽しめそうだ
前岳より鬼ケ面山に向かう尾根。ムジナ沢カッチまで降りてみる
ヒメサユリやニッコウキスゲが登山道の両脇に咲き競う
花はどれも南向きに咲いている
桜ゾネへ降りる途中、斜面に咲いていたシラネアオイ
浅草の鐘。ここまで降りれば桜ゾネ広場はすぐそこだ
林道わきの殉職者慰霊碑。この上部で雪崩が起きたという
山の宿「音松荘」の夕食。他に鮎の塩焼きと魚沼コシヒカリのご飯、お味噌汁が付く
保久礼の駐車場。30台駐車可。トイレは少し先の保久礼小屋にある
樹林帯を抜け、大岳山頂から袴岳を目指す

守門岳でもヒメサユリやキスゲが目を楽しませてくれた
大岳・青雲岳間はいったん網張と呼ばれる鞍部に降りて登り返す
青雲岳から望む主峰袴岳
袴岳山頂の方位盤

浅草岳
平面距離 9.2km
沿面距離 9.5km
記録時間 07:28:12
最低高度 873m
最高高度 1,582m
累計高度(+) 984m
累計高度(-) 985m
平均速度 1.3km/h
最高速度 11km/h
消費カロリー 1872kcal

守門岳
平面距離 9.8km
沿面距離 10.2km
記録時間 07:57:13
最低高度 762m
最高高度 1,534m
累計高度(+) 1,133m
累計高度(-) 1,133m
平均速度 1.3km/h
最高速度 9.0km/h
消費カロリー 2056kcal