山毛欅尾山例会
■実施日 4月6日(土) 快晴 山頂気温5℃ 風速5m/s
■参加者 12名 ランクB
■コースタイム
集合場所 7:00 → 一里野駐車場出発 7:45 → 導水管上部の貯水池 8:35 → 山毛欅尾山山頂(1365m) 10:50 → 山頂東端 11:00~11:50 → 貯水池 13:20 →一里野駐車場帰着 14:00
【以下番外編】→ オンソリ山登山口でカタクリ群生鑑賞14:30 ~15:10 → 集合場所15:45 解散
一里野に車を停め、階段を下りて尾添川にかかる橋を渡ると、そこには中宮発電所に水を落とす導水管に沿って急な階段が空まで続いていた。これを登りきり、先へと続く階段をさらに進むと貯水池に出た。ここからはうるさく絡むブッシュとの闘いだ。半ば花開いたフキノトウがあちこちに生えて目を楽しませたが、腐りかけた去年の落ち葉の上はこのうえなく歩きづらい。やがて850mあたりより雪が出て幾分歩きやすくなった。
雪は締まり、携行したアイゼンもワカンも必要なく、ツボ足で楽々高度を稼ぐ。左手に中宮山から瓢箪山の稜線が横たわるが、真っ白な大笠山と笈ヶ岳が視界に入るころには高度も1100mを越え、目指す山頂は見上げるブナ林の先にあることを感取する。山頂に着き、C山の会による「山毛欅尾山」の山名標識を見るにつけ「山毛欅をブナと読むが、どこまでがブでどれがナなの?」と尤もな議論がわき起こるが結論は出ない。少し先の見晴らしの良い雪原に陣取り、石川県の最深部をかぶりつきで眺めながらの昼食はじつに贅沢なひとときであった。
下山は、スノーシューを履く人、ワカンをつける人、アイゼンを装着する人と好みのスタイルを楽しんだが、多分ツボ足がいちばん楽であった。腐葉土と木の根とブッシュのところまで下ると、滑って登り以上に難儀したものの、やがて貯水池に降り、長い階段を慎重に降りて集合場所へ無事に戻った。
反省会後、天気も良く予定より早く例会が終わったのでオンソリ山へカタクリを見に行こうという流れになり、有志8人が話に乗った。瀬波キャンプ場そばまで車を乗り入れ、赤布を目印に斜面をよじ登ると、そこには聞きしに勝るカタクリの大群落が密生する夢のような世界が広がっていた。遅い雪が影響したのか、去年より花の色がくすんでいるという。それでもこれほど素晴らしい景観はめったに見られるものではない。花の盛りはやや過ぎた感もあるが蕾もまだ多数あって、後日の例会まで美しい花園のまま残っていてほしいと願う。
長い階段をのぼり終え、貯水池脇から稜線に取り付く。この先、藪漕ぎが待っている。
ブッシュを通過、少しだけ雪が付いた斜面のほうが歩きやすい。
残雪のブナ林を行く。アイゼンもワカンもザックに括り付けたままで。
大笠山(左)と笈ヶ岳(右)。
ブナオ山の山名標識。山の名前はむずかしいものが多い。
山頂展望地から見た白山の雄姿。加賀禅定道、楽々新道、岩間道、中宮道、北縦走路を目で追うことができる絶景だ。
【番外編】オンソリ山登山口付近に広がるカタクリ大群生。
うつむいて咲く花の姿からカタクリの花言葉は「初恋」「寂しさに耐える」とか。