白馬三山と大雪渓を歩く~遅くなりました、初夏の山の想い出のご報告です(;^_^A~
【日程】2022年7月26日(火) 晴れ、7月27日(水)少雨
【参加人数】12名
【概要】大雪渓〜白馬三山を訪問。初日は白馬岳まで上り、村営頂上宿舎に泊まり、翌日は杓子岳、白馬鑓ヶ岳に上り、鑓温泉経由で下山する計画。
【実績】歩行距離:19.7km、累積上り:2,386m、累積下り:2,366m 歩行時間:18時間
(1日目)
集合場所3:45→猿倉駐車場6:40…猿倉荘6:55…白馬尻7:55…大雪渓取付8:30…岩室跡10:55…避難小屋11:50…村営頂上宿舎13:20…白馬山荘14:00…白馬岳14:20…白馬山荘14:40~15:30…村営頂上宿舎15:45 泊
(2日目)
村営頂上宿舎6:20…鑓ヶ岳8:40~9:00…鑓温泉分岐9:20…大出原9:55…鑓温泉11:00~11:40(昼食)…小日向のコル13:30…林道15:00…猿倉荘15:10…猿倉駐車場15:40→倉下の湯16:00~16:50(反省会、解散)→集合場所19:30
▼猿倉〜大雪渓取付林道を歩くこと40分ほどで大雪渓が見えだす。思ったより急斜面だと気がつく。「ようこそ大雪渓」の文字のある大きな岩が白馬尻。数年前まではここから大雪渓に入ったようだが、今年はこの先30分ほど歩かないと雪は無い。
▼大雪渓取付〜岩室跡ここからはアイゼンをつけて大雪渓に入る。先程までの暑さより、ここは寒い。長袖を着込む人、ウィンドブレーカーを着る人。ここからは暑さを避けて涼を楽しみつつも、雪渓特有の注意が求められる。大雪渓中程を越えて杓子岳が見える辺りから歩く左側で時折りカラカラと音がする。目を凝らすと小石が転がっていく。ベンガラでマーキングされた雪渓上の登山道からは離れてはいるが、前方への注意は怠ることは出来ない1時間半。登山口の猿倉からまで約3時間、大雪渓上部でアイゼンを外し、ほっとしているとパトロールの方から、ここも落石注意を促される。しばらく歩くと岩室跡に到着。昔はここに小屋があったそうだが今は面影もない。
▼岩室跡〜頂上宿舎ここから頂上宿舎までの3時間は凝らす目が花々に移る。先ずはハクサンフウロに出迎えられ、コオニユリ、テガタチドリ、オタカラコウ、イワオウギ、ハクサンイチゲが歓迎してくれる。しばらくすると小雪渓、注意深くトラバースすると続けてバンダイクワガタ、アオノツガザクラ、ウルップソウ、コマクサなどに導かれ、頂上宿舎に到着。ここまでは天気にも恵まれて夏山を堪能。
▼頂上宿舎〜白馬岳山頂ザックをデポ後、白馬岳山頂を目指すが、徐々にガスに包まれ、山頂での展望は無し。折角なので白馬山荘レストランのスカイプラザでお茶(正しくはビール)にする。筆者は天然氷のかき氷を注文。氷を食べ進むとそこにはフルーツが!、ここにもお花畑が出現するという演出だったが、残念なことに翌日、山荘スタッフにコロナ陽性者が出てしまい、売店のみの営業になってしまう。多くの人に楽しんで欲しかったのに残念▼頂上宿舎今夜の宿泊は30名ほどか?、我々は16人定員の部屋を2つ使わせてもらえた。シーツ、布団とも清潔感があり、日常使いと遜色ない。食事前に持ち寄ったおつまみやお酒で談笑をたのしむ。頂上宿舎の食事は手作りで品数も豊富。夕飯ではミニケーキも提供される。大変に美味しいく、大満足。▼頂上宿舎~杓子岳~白馬鑓ヶ岳~鑓温泉分岐2日目、起床時は雨で憂鬱な気持ちだったが、朝食を終えて出発準備が整った頃には雨が上がってくれた。しかし、風が強い。10m/sはあるだろうか、防寒を兼ねて雨具は装着して出発。周りはガス、そんな中、周りはウルップソウがあちこちで咲き誇る。周りからはこんな量のウルップソウは初めての声。先を急ぐ?メンバーと、花に足を止めるメンバーに少し分かれて歩く。杓子岳は強風でパスしたが、その後に後者に幸運が、雷鳥に会えたとのこと。筆者は前後を繋ぐ位置にいたので幸運には恵まれず、写真を共有させて頂いた。全体として岩場の稜線歩きはあるが登山道は整備されている。ザレた斜面や急登もあり、落石等には注意する。白馬鑓ケ岳を経て、鑓温泉に向かう。ここまで雨には会わずにきた。周りはガスで展望がよくないが、最後までこの調子でと願う。
▼鑓温泉分岐~大出原頂上宿舎から3時間で鑓温泉分岐に到着。そのまま稜線を歩けば3大キレットの1つ不帰キレットを経由して唐松岳に至る。我々は白馬鑓温泉を経由で登山口の猿倉を目指す。
分岐から20分ほどでカール状に広がった場所に出る。ここからは今までに出会ったことのないお花畑が始まる。最初に出会ったのがコマクサ。次いでチングルマ、エゾシオガマ、コバイケイソウ、ミヤマキンバイ、ハクサンコザクラ、イワカガミ。これらが入り乱れて咲き誇る。バックには白馬鑓ケ岳からのカールと残雪。美しい!
ここまでは一部に雪渓が残っているが、斜度はなくノーアイゼンでOK。▼大出原~白馬鑓温泉
お花畑が終わり、草むらに行き着くと「この先鎖場、ストックはしまって」の看板に出会う。ストックは必ずザックに取り付け、両手両足が使える状態に装備を改める。
鎖場多数あり。岩が大変滑りやすく、沢の徒渉も加わりさらに滑りやすくなってしまっており、かなり慎重に降りる必要がある。30分ほどで白馬鑓温泉の屋根が見える。白馬鑓温泉前に雪渓があったが既に崩落が始まっており、我々は登山道を歩くもののこちらも10日ほど前は崩れており、通行には注意を要する。
▼白馬鑓温泉~小日向のコル~猿倉荘
白馬鑓温泉に到着して最初に目に入ったのは「白馬山荘はスタッフの中にコロナ陽性者が確認された為、しばらくの間営業を自粛(7/27~)」の看板。昨日、休憩で立ち寄った山荘。登山の安全とともに感染症への対策が求められることを再確認する。ここで昼食休憩。
機会があれば温泉を楽しみたい気持ちを残し、猿倉に向かう。
雪渓を2つ横切る。2つ目の杓子沢の雪渓が見えるとその先に最後の上りが見える。歩き始めて6時間、疲れも出始める。これを越えればと登りきる。
小日向のコルで水芭蕉に出会う。ここから猿倉までは2時間。小休憩をした後、2日間の最後の歩きで締めくくった。楽しい山行、ありがとうございました。