セイモアスキー場
ピッケル・アイゼンワーク講習会
(歩行と滑落停止実習)
3月17日(日) 曇時々雪一瞬晴れ 下山時は雨
参加者 12名 ランクA健
コースタイム
セイモア駐車場7:50 ミーティング8:00~8:20 → 林道 →滑落停止訓練9:00~9:30 →センターロッジ休憩9:50~10:00→フリースタイルエリア→ラプソディコース斜面でアイゼン歩行訓練10:30 →ボレロコース斜面で先頭交代によるアイゼン歩行訓練11:30→センターロッジ12:10~12:30 昼食休憩 雪洞体験12:30~13:10→駐車場13:40 反省会13:40~14:00 解散
セイモアスキー場は3月10日に営業を終えて人の姿はなく閑散としていたが、ここ数日の降雪で下部10センチ上部20センチほど新たに積もりピッケル・アイゼン講習にはうってつけの会場となった。参加者は12名、うち5名が初受講者だ。
駐車場でアイゼンを装着し、スキーの迂回路となる林道をカチカチ金属音を立てながら登って行くと至近の林間にカモシカを発見、しばし見つめ合ったら茂みの中へ消え去った。いよいよ雪の斜面で滑落停止訓練が始まる。CL指導の下、初めは空身で、次いでザックを背負ったまま行う。ピッケルのシャフト下部もしっかり握り、谷側に向かってわざと転ぶ。素早く頭を山側にして体勢を立て直すと同時にピックを雪面に突き刺して滑落を止めるのだ。ブレードが胸に当たると非常に痛いがそれでも止めなければならない。「大切なのは転ばない歩き方をすることです」とCL。
そこで、正しいアイゼン歩行のレクチャーを受け、ラプソディコース(平均斜度30度)の雪面で歩行練習に移る。足を上げ真っすぐに登るのが基本。トラバース時はピッケルを山側に持ち、アイゼンを引っかけないことが重要。滑落は致命的だ。今度はデブリが散らばるボレロコース(平均斜度26度)に移動し、先頭を交代しながらキックステップを交えてジグザグに登高する。やや水気を含んだ雪のラッセルだった。厳冬期の高山と雪氷の条件が異なるとはいえ、アイゼン・ピッケルワークの基本と感覚を学ぶことができた。その後横一列になり、踵に重心をかけるようにして慎重に下り、センターロッジの軒下でお昼にした。
午後は、ロッジの屋根から落ちた雪を利用して雪洞掘りを体験する。かまくらを掘って遊んだのではない。「実際の雪山ではできるだけ早くきれいに雪洞を作らないと命にかかわる」と説くCLの言葉は重い。講習が終わるころには雨になった。野猿の群が横切った真新しい足跡に、自然の懐にいる感慨にひたりながらプレリュードコースを下り駐車場に戻る。反省会をして解散となる。

雪が降るなか、正しい歩き方で斜面を登る練習

今回も身体を張って安全指導する熱血CL

アイゼン歩行は下り斜面こそ慎重さが必要

緊急時のシェルターとなる雪洞は早くきれいに作ることだ