大江山(仙丈ヶ嶽 832m) 京都府福知山市
―鬼伝説の山に登る―
実施日 令和3年11月7日(日) 曇りのち晴れ
参加者 15名 A健
コースタイム
集合場所5:00―大江山グリーンロッジ―グラウンド駐車場8:20~30―登山口8:40―分岐9:30―鍋塚山10:00~10―鞍部休憩所10:35~45―鳩ヶ峰11:10―大江山(仙丈ヶ嶽)11:40~12:30―鬼嶽稲荷神社12:55~13:05―グラウンド駐車場14:30―鬼の交流博物館14:40~15:10―集合場所19:00
小倉百人一首の「大江山いく野の道の遠ければまだふみもみも見ず天橋立」(小式部内侍)で知られる大江山に登った。丹後天橋立大江山国定公園に属する700~800メートル級の4峰からなり、連山を繋ぐなだらかな稜線にはトレッキングコースが整備されている。
野生のシカの鳴き声が聞こえる中、先ずは鍋塚山(763m)に登る。眼下に丹後ちりめんの里・与謝野町の街並み、中景に青い宮津湾と青葉山(若狭富士)の端正な山容も見えた。登山道を引き返し、鞍部の休憩所まで下る。麓から上がってくる車道の終点でもあり、地元ナンバーの駐車が目立つ。ここを過ぎると再びゆるい登りとなり、しばらくで鳩ヶ峰(746m)に着く。稜線の登山道は幅広で、ブナやクヌギの紅葉に陽が射して美しい。主峰の仙丈ヶ嶽(832m)が次第に近づき大きく迫ってくる。頂上直下はコース中いちばんと思われる急斜面だが、階段が付けられており全く問題ない。山頂は広く、園地のように東屋やベンチが置かれているものの他の登山客の姿は少なく、なかば貸切り状態だ。周囲をとりまく峰々は名も知らぬ低山ばかり、方位盤が指し示す白山方面のみ雲が湧いて白山が見えなかったのは残念だった。私たちは山頂でゆっくり過ごしたのち鬼嶽稲荷神社に降りた。さらにアスファルトの車道を1時間以上歩いて駐車場へと下る。
大江山といえば10世紀、京の都を荒らした咎で源頼光に退治されたと伝わる鬼の頭領・酒呑童子の住処ということになっている。この説話に因み「日本の鬼の交流博物館」が駐車場近くにあるので見学した。「鬼とは何者か」を探るのが館のコンセプト。秋の山を楽しみ、日本人の心性の一端にも触れたユニークな例会となった。
野球グラウンド脇の登山口より大江山に足を踏み入れた
正面の鍋塚山への登山路。植林したスギの幼木をシカの食害から守るためであろうか。ネットや不織布でガードしてある
「いかにも京都らしい紅葉だ」と誰かが歓声を上げた
鍋塚山はもうすぐ
鍋塚山頂上から見えた宮津湾
これから辿ることになる鳩ヶ峰(右)と主峰仙丈ヶ嶽(大江山、中央)の連なり
鞍部にある休憩所。トイレもあり、車で来てここからトレッキングする人も多いだろう
大江山ハイキングマップ
来し方鍋塚山を振り返る
鳩ヶ峰から見下ろす与謝野町の街並み
明るい稜線歩きは楽しい。正面に仙丈ヶ嶽がそびえている
色づいたブナとコナラのプロムナード(散歩道)が仙丈ヶ嶽へと誘う
山頂直下の階段を登る
着きました!仙丈ヶ嶽(大江山)二等三角点
山頂風景①
山頂風景②
美しいもみじの紅葉に光がからむ
じつに心地よい下山路だ
青空に紅葉が一段と映える
鬼嶽稲荷神社。昔は
この地方の主産業であった養蚕の神、稲作の神として、農民たちに崇拝を受けたという
神社からは車道をとぼとぼ歩いて駐車場まで下りた
道の途中にはかわいらしい赤鬼、青鬼が立って道案内する
駐車場にほど近い丘に建つ鬼モニュメント。ウルトラマンのデザインで有名な成田亨氏の作品
日本の鬼の交流博物館に展示されている「酒呑童子」のお面
鬼とは何者か?