高妻山(2353m)例会 修験道の山に登る B健
実施日 10月14日~15日
天気 曇り時々晴れ
コースタイム
戸隠キャンプ場前駐車場5:33-戸隠牧場管理事務所5:47-滑滝7:03-一不動避難小屋7:41~7:57-五地蔵山8:51~9:08-高妻山10:53~11:38-五地蔵山13:05-戸隠牧場管理事務所15:00-キャンプ場前駐車場15:30
コース概要
戸隠牧場を起点として、往路は不動避難小屋までの沢沿いのコースから高妻山まで。下山は、弥勒新道(六弥勒から分岐)を利用。
歩行距離11・8キロメートル 上り1476メートル 下り1439メートル

戸隠連峰というと、戸隠山とか飯綱山が有名だが、高妻山は戸隠連峰の中の最高峰(2353m)であり、唯一の百名山である。きれいな三角錐の形状から戸隠富士とも呼ばれていて、深田久弥氏は著書「日本百名山」において高妻山を「気高いピナクル(山頂)」と称賛している(読んでないけど ;^ω^)。
また、高妻山は修験の山であり、信仰の山としても崇められてきた。一不動避難小屋からは、十阿弥陀まで10個の祠があり、今回の例会ではそこを巡りながら、先人たちが歩いた修験の道を体感してきた。
14日
翌日早くから出発するので、コテージ泊。あいにくの雨模様だったが、翌日には雨は上がるとの天気予報に期待。秋田出身の参加者が作ってくれた本場のキリタンポ鍋と他の参加者の差し入れの自家製焼き豚&煮卵でプチ宴会。おなか一杯、体も温まって明日の山行に備える。

15日
5時にコテージを出発。外はまだ暗いけれど雨は上がっている。牧場の中を歩いていくと空が白み始め、さわやかな朝の景色が広がっていった。

登山道に入り、少し歩くと、渡渉が始まる。渡渉は、10か所以上あった。
沢沿いの道を登っていく

滑滝の横の鎖場。すぐ横を滝が流れている。滑らないように注意。

帯岩のトラバース。
大きな一枚岩。ステップは切ってあるものの、切れ落ちていて滑るとかなり下まで落ちそう。

水場の「氷清水」。冷たくておいしかった。

一不動避難小屋。左へ行くと戸隠山につく。私たちは右へ。
ここから、高妻山山頂まで10個の祠が始まる。

祠の中には、お札が入っている。崩れてしまっている祠もあった

五地蔵山。10個の祠のうちの5番目だから五地蔵というらしい。中間地点。祠が次々出てくると、オリエンテーションのようで楽しい。

祠のある所は、晴れていれば眺望が良いらしいが、この日はガスがかかり残念。それでも時々の晴れ間には、紅葉の景色を見ることができた。

9番目の祠を過ぎると、いよいよ山頂までの300メートルの急登が始まる。
これから登る稜線が、うっすらと見えている。山頂は、この上。紅葉を見ながら呼吸を整えて、出発。

10番目は祠ではなく、立派な銅鏡が据えられている。1862年(文久2年)の銘があるらしい。ここを過ぎると、山頂までは岩場になる。

ごつごつしたワイルドな岩場。昔の人はわらじで行くのは大変だったと思う。

山頂到着。時々、しかもほんの一瞬、雲の間から北アルプスが見える。晴れれば眺望は最高らしいが、この日は見れずに残念。それでも上ってこれた達成感で満足。戸隠山に比べると地味なイメージだが、次々と登ってくる人がいる。外国人の姿もちらほらあって、ちょっと驚いた。

晴れ間が広がって、美しい紅葉の山を見ながら下山。


ダケカンバの紅葉

六弥勒に分岐があり、下山は弥勒新道から。渡渉や、鎖はないが
気の抜けない激下りが始まる。紅葉はきれいだが、見とれている余裕はない

下の方も激下り。落ち葉の下の根っこや石ころに足元をすくわれる

下山口につくと目の前が急に開け牧場に出た。美しい瑪瑙山がお出迎えしてくれた。


途中、お猿に遭遇し、放牧されたお馬さんたちに心が和む。みんなで下山後のご褒美。牛乳とソフトクリームで乾杯!

振り返れば、堂々たる戸隠山がお見送りしてくれた。

祠は、全部で12個あるそうで、残り2個は高妻山から先の乙妻山にあるそうだ。
昔の修験者たちは、戸隠山から高妻山、乙妻山へと縦走したのかなとふと思った。
先人たちの足跡をたどり、無事、下山できたことに感謝!CL、SL、参加者の皆さん、ありがとうございました。