3月例会 土倉山(1384m) ランクB健 山行報告
2011年3月13日(日) 晴れ 参加者10名・富山の方々7名
剱岳を眺める
[コースタイム]
集合場所5:40 - 伊折橋7:10~7:25 - 尾根取り付き8:10 - 1060m地点10:00 - 山頂11:45~13:20 - 尾根取り付き15:15 - 伊折橋16:00~16:20 - 湯神子温泉16:35~17:15 - 集合場所18:20
※歩行距離:約10.5km土倉山GPS軌跡.jpg (GPS軌跡の画像ファイル)
土倉山を歩いたGPS軌跡土倉山を歩いた軌跡の断面図 例会山行で、初めて土倉山を歩いてきた。先日登った赤谷の頭の向かい側の山である。今回も、上市のDさんのパーティ7名と一緒になった。我々のパーティがわかんなどをつけるのに時間がかかっている間に、Dさんグループは先行された。
このコースは、最初は2kmの林道歩きから始まる。林道途中には、一箇所雪崩れの跡があった。また、林道上の杉林が皆伐された場所もあって、雪崩れには気をつけたほうがよい。例会当日の朝は、雪も締まっていて、すぐに気になる、という状況ではなかったようだ。林道歩きも終点に達するところで、鍋増谷に注ぐ谷を渡渉する箇所に到達する。ここは、V字型の深い谷になっていて、谷全体に雪もついていて、青空が狭く見える。堰堤の下を注意して渡渉した。冷たい雪解け水が流れていて、これから春先にはどんどん水量が増してくることが感じられた。
渡渉が終わると、尾根の取り付き地点(標高約500m)に出る。標高約1400mまでの、尾根登りの始まりである。途中から踏み跡はなくなり、Dさんパーティが先行してラッセルしていたので、尾根の途中でDさんのパーティに追いついた。ここで、Dさんと旧知の間柄のCLとも相談し、ラッセル交代要員として、ハイキングクラブから2名(NさんとY)がDさんパーティに入り、ラッセルを交代しながら登ることにした。B健の山で快晴であり、ハイキングクラブのメンバーも経験者揃いなので、パーティを離れることにはなるが、このような配慮ができたことは、良かったのではないかと思う(注:Nさんのラッセルは快調で、2番手以下がついていけないくらいだったことを白状しておきます)。
ラッセルしながら登っていくうちに、ハイキングクラブのメンバーもどんどん追いついてきたので、途中からは17名のパーティとしてラッセル交代をしながら進んだ。
当日は快晴。登るほどに景色がよくなってきて、頂上直下の稜線に出たところでは、思わず「わっ」と声が出る眺めが待っていた。頂上からの眺めは格別で、Dさんのパーティと雪のテーブルを囲んでCL特製の鍋・コーヒーを感謝して頂きつつ、ゆっくりと景色を楽しんだ。Dさんは上市の方で、剱岳には特にお詳しい方であり、Dさんに伺ったところによると、こんなに晴れていて午後にも雲一つ出てこない快晴は、一年に何日もないのではないか、とのことでした。この景色には、完全にノックアウトされました。初めての土倉山でこの晴天に出会えたことに、心から感謝いたします。
[反省点など]
・上市のDさんは、翌週の3月19日(土)にも土倉山を登り、2時間55分で山頂に到着なされたとのこと。13日に自分達がつけたトレースがあったからとは言え、大変な凄みのあるコースタイムです(下りは2時間を切ったとか?)。
・実は、3月5日ごろにもDさんたちは土倉山を登られ、そのときは新雪のラッセルの大変さに途中で引き返したとのこと。13日の登りでは、自分達が先週つけたトレースを途中まで辿り、さらにそれを山頂まで伸ばして歩いておられるのです。
・後から考えると、地元の方々は、翌週もう一度来られるご予定もあって、下りであっても自分達のトレースを荒らさないで歩く、という意識があるように感じました。私などは、センシティブな場所で無い限り、わかんハイクの下りでは、雪の多いところを選んで駆け下るのが大好きで、それは雪山での特権ではないかとも思うのですが、雪を荒らさないで歩くということに関して、特に意識を持った方もおられることを理解する必要があると反省しています。
※後日、詳しい方にご指摘いただいたのですが、下りではわかんで歩いた後をスノーシューで辿るのは、とても歩きにくい場合があるそうです。雪の状態が敏感な場所を除けば、下りではスノーシューの方には歩きやすい場所を歩いていただければ良いのでしょう。「棲み分け」が必要な場面もある、ということかと思います。また、せっかくつけたトレースを皆が大事にすることは、やはり大事だそうです。一方で、(下りなどで)新たなトレースをつけることは、許されることではないか、とのご意見をいただきました。これもうなずけます。もちろん、細尾根など特殊な状況は除きます。・土倉山の山頂近くには、一箇所だけ危険箇所があります。雪がしっかりついていれば難なく通過できる場所ですので、こういう微妙な箇所では、雪を荒らさないような配慮が必要ということは、言うまでもありません。
・土倉山は、静かでよい山でした。13日の晴天でも山中で出会った方々は、我々17名以外には力強い単独行の方がお1人だけ。前日の12日も晴れていたのに、地震のせいもあってか、山頂までのトレースもありませんでした。静かなよい山が、いつまでも静かでよい山であるためには、GPS軌跡などを載せることも考えたほうがよい(?)のかもしれません。
※地震の後だから、人が少なかった可能性は否定しません。あしからず。
※標高は、GPSの記録と写真のタイムスタンプをつき合わせていますので、10mくらいは誤差があります。