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2022/07/02

槍ヶ岳(3180m)個人山行

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山開きを迎えた槍ヶ岳を訪れました
 〜上高地往復、東鎌尾根を経由して槍ヶ岳へ〜


日程:2022年7月2日(土)~3日(日)

参加人数:5名(KHC4名)

天候:7/2(午前:晴れ、午後:曇り~雨)、7/3(午前・午後:曇り、少雨)


【山行概要】

ルートは上高地からの往復。行きは途中で東鎌尾根に上り、下りはグリーンバンドを通る、片道約21kmのロングコース。お宿はウェルカムドリンク付きで食事が美味しいと評判のヒュッテ大槍。

今年の梅雨は異例の早さで6/27に明けたが、その後の天候はあまり芳しくない。

7/2〜3の山行も天気予報、天気図に加え、最近精度が上がった雨雲レーダー予報と睨めっこをして最終判断。

* * *

初日、上高地バスターミナルを朝5時半に出発。歩き始めは肌寒く感じたが太陽が差し込むと気温があがり、徐々に体力勝負が始まる。ババ平までは比較的平坦な林の中を場所を歩くためゆっくりしたくなるが、Nの巧みなリードのお蔭で予定していた時間内で15kmを踏破。ここで昼食。

難関はここから。既に5時間歩いてきた後に東鎌尾根に上るため水俣からの標高差400m、東鎌尾根に出ても小屋までさらに500mを上る行程が待っている。

水俣でレーダー予報を確認すると15時半くらいからは雨が降り出し、16時半くらいに西鎌尾根~北鎌尾根方面で雷雲が通過する見込み。グリーンバンド経由のルートも検討するが、4時間以内での小屋着が可能と判断し、東鎌尾根ルートを選択。

* * *

水俣から上り始めて30分ほどでIの足が止まってしまった。シャリバテ、ババ平での昼食摂取が不十分だったようだ。時間を無駄にしないために山小屋で歩荷経験のあるRをサポートに残し、3名は予定通りの時間で小屋を目指す。シャリバテのIはおにぎり2個で体調を戻し、1時間遅れで行動再開。

時間は限られている。レーダー予報の通り、15時過ぎに雨が降り始める。流れる雲の様子を見ながら、岩陰やハイマツの中に身を沈める。槍ヶ岳方面からは雷の音も聞こえる。なかなか前に進めない。レーダー予報が目の前の空の状況と一致するのはよいことか、悪いことか?・・・。難しいことは考える余裕もなく、空とレーダー予報を見比べながら這う這うの体で小屋に到着。先行隊と抱き合った。

 

着替えを終えて、経過報告。先発隊も小屋到着直前で回避行動になったようだった。山では早めの行動!、痛感した。夕暮れ時刻には雨も上がり、槍ヶ岳が黒いシルエット姿を見てくれたのは最大の慰めだった。

* * *

二日目の朝は曇が多い中、素晴らしいモルゲンロートのプレゼントがあった。

ここで再びトラブル。前日、シャリバテ隊員をサポートしてくれた1番の元気者Rが高山病とのこと。聞くと出発前から寝不足状態で、小屋で就寝後の深夜に目を覚ましてしまい、寝不足解消が出来なかったらしい。ヒュッテ大槍は2884m地点、空気が薄く感じ始める場所でもあり、下山することになった。

登頂組は万が一を考え、ヒュッテ大槍に戻ってR君と同じルートで下山することとし、ザックをデポして山頂直下の槍ヶ岳山荘に向かう。やはり空気が薄い!、喘ぎながら上る。

予報では午前遅くに雨だったが、槍ヶ岳山荘到着前に雨が降り出してしまった。少し諦めムードも出る。しかし、レーダー予報では20分後に雨が止むとあり、この間に朝食弁当を食べることにする。しばらくすると予報通り雨が上がる。雲間に富士山も顔を出してくれた。

 

3180mの山頂では360度の展望を仲間たちと独占し、登頂の歓びを分かち合った。

槍ヶ岳山荘に戻ると雨になり、ヒュッテ大槍に到着して振り返ると槍の穂先は雲の中。

個人的には今回で6回目の槍ヶ岳山頂チャレンジだが、登頂出来たのは過去1回のみ。今回もキャンセルかと諦めたところの晴れ間だった。初登頂メンバー達は強運の持ち主だ!

* * *

7月の槍ヶ岳は初めてだったが、花の豊かなことに驚いた。写真には収めることは出来なかったが雷鳥にも会うことが出来た。

今年は雪が多かったので山開き直後だと残雪も多いかとアイゼンを用意したが、使うことは無かった。温暖化の影響なのか・・・

5人全員が故障無く無事に上高地に戻り、感じたことは、体調管理と撤退判断、情報共有の大切さ。もう一つ、どこまでレーダー予報に頼るか。今回は終始携帯電波が届いていたが、山中では電波が届かないエリアも多い。偶然にもこの日は通信キャリアでトラブルがあった。予報精度は高くなっているが、観天望気が最後の砦だと思う。

学びの多い、記憶に刻まれる山行になった。仲間に感謝!


【コースタイム】

(1日目)  約19.4㎞/△2037m・▽677m

金沢発(02:30)~平湯バスターミナル~(タクシー) 

上高地バスターミナル(05:30)・・河童橋・徳沢・横尾・槍沢ロッヂ[休10分]・・ババ平(10:45)[昼30分]・・水俣乗越分岐(11:40) ・・(A)水俣乗越(13:00) [休30分]・・ヒュッテ大槍(15:20)[宿泊]/(B)水俣乗越(14:05) [休30分]・・ヒュッテ大槍(16:50)[宿泊]

(2日目)  約22.7㎞/△1378m・▽2754m

ヒュッテ大槍(05:25)・・槍ヶ岳山荘(06:25) [朝食25分]・・槍ヶ岳(07:20)[休25分] ・・ 槍ヶ岳山荘(08:10)[休10分] ・・ヒュッテ大槍(16:50) [休30分] ・・グリーンバンド(09:50)[休 10分]・・ババ平(11:25)・横尾[昼食30分] ・・徳沢園(15:00)[休20分]・・河童橋(16:50) [休20分] ・・ 上高地バスターミナル(17:15) ~ひらゆの森 [入浴]~金沢着(21:30)


【写真】
全ルート

上高地、出発です!


焼岳、梓川、緑、光





明神小屋に到着、明神岳が背後にそびえています。


上高地の上流に向かってどんどん歩きます



槍見河原、槍が見え始めました!


ババ平に到着、最後の水場です。バス停から5時間、約15kmの場所です。ここで昼食。

水越乗越分岐(槍沢大曲)、ここから東鎌尾根にあがります。天狗原分岐・グリーンバンド経由のルートとの分岐です。

東鎌尾根に出ました。小屋まではまだまだあります。


前の写真から一時間後の水俣乗越

東鎌尾根の中間地点

ヒュッテ大槍に到着、最後は雨装備になりました。

夕方には晴れ、槍ヶ岳が姿をみせてくれました!

槍と踊る少女(の気持ち)(笑)


ヒュッテ大槍の夕食、ウェルカムドリンク付き。おいしかったですよ!

翌日のモルゲンロート。槍ヶ岳から天狗平、奥穂が輝きました!


槍ヶ岳頂上を目指します。


槍ヶ岳山荘手前で雨になったので、ヒュッテ大槍で作ってもらったお弁当で腹ごしらえ。

食べ終わるころに晴れ、富士山が望めました。

さあ!、槍ヶ岳山頂を目指します。

上です!




名残惜しいですが、頂上を後にします。


槍ヶ岳の岩場の花たち


いろいろ思い出も多い山行、帰路につきます。


グリーンバンドで振り返ると槍ヶ岳は雲に包まれてしまいました。

槍ヶ岳山行で出会った花々









出会ったお猿、笹の新芽を朝食jにしていました。

徳沢園で休憩、おしゃれな場所です。槍先分は食べてしまった後です。



河童橋に到着、全員無事に下山しました!

05:30 | 投票する | 投票数(2) | コメント(0) | 北アルプス