「 ゆっくり山行で百名山を楽しむ ♪ 」… 普通なら一泊二日で登れてしまう薬師岳、今回はA健で二泊三日をかけて登る計画だった。
当初は太郎平小屋二泊を予定していたが、それじゃあ余りにも芸が無い! 薬師岳の頂上山荘が新築した事もあり、余裕があれば
北薬師岳まで足を延ばしたり、次の日の薬師岳山頂からのご来光も期待できるので、2日目は薬師岳山荘泊に変更した。
例年になく早い梅雨明けとなり、天気に恵まれた3日間だった。 特に2日目の太郎平小屋は既に標高2330mあり、早朝の空気が
気持ち良く、初日程の汗をかく事もない。 途中で何度も立ち止まり周りをゆっくり見ながらの山行が出来て、薬師岳山頂では360度、
白山や身近に迫る北アルプスの山々が一望出来た。
薬師岳の山頂で早めの昼ご飯を済ませ、4名を残し希望者9名で北薬師岳を目指したが、半分くらい進んだ場所で9名中4名が戻る事と
なった! 薬師岳から北薬師岳への稜線は綺麗に見えていたが、岩場が多くかなりの細尾根である。 右手に迫る大きく切れた金作谷
カールをグルっと回るのだが、左手側もまた吸い込まれそうな谷になっており、特に危険個所と言うのはないがアップダウンや浮岩も多く、部分的には三点指示で慎重に歩いた。 それだけに、北薬師岳に辿り着いた5名は握手で登頂の喜びを分かち合った。
3日目早朝は、希望者のみで避難小屋の辺りまでご来光を見に行った! 空にはやや雲が多かったが、足元の本谷カールやケルンが
赤く染まり、しばしモルゲンロードの世界に酔いしれた。
ゆっくり山行は小屋への到着時間にも余裕が出来て、初日は本来急ぎ足なら通り過ぎるだけの太郎山にも登ってみた。少し高い場所から、太郎平小屋と広大な太郎兵衛平を見下ろす事が出来て、爽快な場所である。 5時からの夕食後もまだまだ日は高く、太郎平小屋の
前で山の歌を唄うグループに合流! 歌詞カード「山の歌集」を頂いて、皆で合唱しながら楽しいひと時を過ごす事が出来た。
2日目の薬師岳山荘では、我がグループ11名で12畳部屋の貸し切りだった事もあり、昨夜の歌詞カードを見ながらアカペラで、「剱の歌」や「穂高よさらば」の2曲を繰り返し唄って、30周年お祝いの会で皆で唄おうか?などと盛り上がった。
3日目の下りでは、五光岩ベンチを過ぎた辺りで雷鳥の母子に出会う!以前に太郎兵衛平を訪れた時と同じ場所である。雛を6羽連れて
目の前を歩く姿がとても可愛いく、このまま元気に育ってくれて、またここで再会できる日が来て欲しいと思った。
今回の薬師岳山行では、参加者13名中11名は小屋伯、2名は2日間共、薬師峠でのテント泊であった。 団体行動でありながらも、
宿泊や小屋到着後 (太郎山や北薬師岳を目指したり、ご来光を見に行ったり ) の行動を自由とした事で、A健でも自分の体調と相談しながら無理をすることなく過ごせて良かった点と言えるだろう。 日帰りで薬師岳を往復したと言う話を聞く事もある。今まではそんなに強い
足腰を持っている事が羨ましかったのだが、3日間かけて歩いたとしても、楽しかった事も3倍!と、今度は応えたい (^^ゞ
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