倉ヶ岳 565m
-紅葉に映える山上の大池を望む身近な山-
■実施日:2023年11月11日(土) 天気くもり
■参加人数:13名
■コースタイム
集合場所8:40-槻橋神社8:50-登山口9:00-倉ヶ岳山頂10:45~55-大池堰堤横広場11:15~12:10(昼食)-超剛寺山12:40-集合場所13:50
明日の雨予報に「中止」を信じてのんびりしていたが、夕方5時過ぎCLからまさかの「決行」メールが入る。集合場所では参加者同士、異口同音に「無いと思った」の会話で始まったこの例会。終わってみれば、近場ながらなかなかどうして面白かった。
倉ヶ岳は金沢市と白山市(旧鶴来町)とにまたがる里山で、山頂直下の崖下に緑の水を湛える大池は室町後期、加賀の守護富樫政親が一向一揆軍に追われて入水したとも伝わる。県連ではここを岩場の救助訓練に使ったと聞くが、本クラブの例会に取り上げられることは近年あまりなかった。参加メンバーの中には小学校の遠足で登った人や、子どもらを引率指導したかつての先生も。昔から市民に親しまれた身近な里山なのだ。
幸い雨に遭わず、薄日すら差した秋の山道は想像以上に変化に富んでいた。見事な杉の美林を抜け、雑木林の落ち葉をサクサク踏み、ロープを頼りに露岩の急斜面を20メートル登った。大池に着くと、堰堤でクマ除けのラジオを鳴らして釣りをする人がいて、その傍らで私たちは豚汁を作って食べた。帰りは別コースをたどり、刈り払った送電線の下をほぼ直滑降で街へ降りた。
NHKに毎週水曜日、吉田類さんが女性と登り俳句を詠む番組「にっぽん百低山」があるが、それのプロデューサーに教えたいほどコンパクトに見どころが詰まった山だった。下山後の飲み屋は知らんけど。
北陸鉄道石川線の線路を渡り登山開始。目指す倉ヶ岳は送電線(関電大黒部幹線)鉄塔の向うにある。
月橋が現在の地名だが、槻橋神社と彫られている。近くには槻橋城跡もあり、歴史好きにはたまらない場所かも。
登山口の標識。
沢沿いの道が終わり、これより倉ヶ岳登山道に足を踏み入れる。
標高が低いので木々の紅葉はまだまだ。
舗装道路に出たら今度は杉の植林地に潜入。
立派に育った杉林の中を歩いて行く。
梢の間から大池が見えた。水位はかなり低い。
落葉の階段を登り山頂を目指す。
高さ20メートル近くあると思われる露岩を登る。中間の踊り場に立つのはメンバーを見守る頼もしい会長。
全員の登攀完了を見とどけ、最後に会長が登って来た。
倉ヶ岳山頂の看板。かつての山頂はもっと広く刈り払われていたらしいが、今は雑木が繁茂していて眺望もよくない。
山頂から大池に通じる周回路を行く。気持ちの良い木立の中の道である。
山頂直下の大池。この岩場で救助訓練が行われたと聞く。
深く水を湛える大池。富樫政親が滅したのち加賀に一向一揆の国が100年続くがそれも戦国武将に掃討された。この池はそんな歴史の一部始終を見つめたのか・・・
今は農業用水の水源になっているとか。歴史ロマンは吹っ飛ぶ。
釣り人発見!クマ対策にラジオを大ボリウムで鳴らしていた。
豚汁の調理にかかる女性メンバーと、出来上がりをひたすら待つ男性メンバー。車は釣り客のものと思われる。
具沢山の豚汁は、体が温まりとても美味しかったです。ありがとうございました。
クヌギの落葉を踏んで下山開始。
手取川扇状地が見渡せる展望ポイント。
途中立派な梯子が掛けられていた。関電の鉄塔監視ルートなのだろうか。
送電線の下を200メートルほど下る。ゴールが目の前に見える。
白山署鶴来けいさつ前を渡る一行。リーダーさん、今日の例会なかなか良かったですよ。 FIN