奇岩の景観と岩登りの「金勝アルプス)」、楽しんできました!
登山の楽しさを味わえる山
岩山初心者でもチャレンジできる山
【日程】2022年11月27日(日)晴れ【参加人数】21名
【概要】金沢発05:30→《一丈野駐車場8:50→落ケ滝9:30→鶏冠山10:40→天狗岩11:45(昼食・岩登り)~13:00→白石峠13:30→狛坂摩崖仏14:00→(逆さ観音14:00) →オランダ堰堤15:25→一丈野駐車場15:35》→金沢着19:00
【実績】歩行距離10.4㎞ 標高差638m 歩行時間:6時間50分
琵琶湖の東南、草津市の東に位置する金勝(こんぜ)アルプス。
山域全体は風化した花崗岩が露出し、落ケ滝の景観を作り出し、稜線は巨大な奇岩が連なっている。特に童心に戻れるアスレチックのような天狗岩が印象的だった。
▼一丈野駐車場~落ケ滝
駐車場はキャンプ場に隣接しており、有料(700円)。トイレはそれほど大きくはないので出発時間には注意。参加者が多いので2班に分かれて時間差で出発する。
平坦な林道を20分ほど歩くとロープが下がる露出した岩が出現。徐々に登山らしくなっていく。
たまみずきの道と呼ばれている水路と林道を横断しながら上っていくと落ケ滝に到着。渇水期なのか水量は多くなかったが、岩を組み合わせたような造形が面白い。
▼落ケ滝~鶏冠山(490.9m) ~天狗岩(509m)
落ケ滝への道を戻り、鶏冠山(けいかんざん)を目指す。山頂近くは急登が続く。山頂は木立に囲まれており、期待した展望は望めなかったが、下って振返ってみるとその姿は茶色の衣を纏った穏やかな里山。もっこりしたところが鶏冠か?
落ケ滝への分岐まで戻ると天狗岩までは稜線歩き。奇岩が出現し始める。遠くには琵琶湖も見え、枯山水庭園のようだ。30分ほどの稜線歩きを楽しむと天狗岩に到着。
地元高校生や登山客で賑わっており、後ほど自分たちもはまってしまうが、岩のジャングルジムを楽しんでいたようだ。ここで昼食にする。
▼天狗岩
昼食後、天狗岩を上る。上った先は行き止まりのルートや出っ張ったおなかが引っかかりそうな岩壁のルート、下りても帰って来られそうもない鎖場ルートなど、思い思いにジャングルジムを楽しむ。天狗岩の頂上には、5、6人くらいが立つことができるスペースがあり、湖南の山々、琵琶湖、比良の山々と360度のパノラマが広がる。しかし、どうしたらこの造形になるのだろう!?
▼天狗岩~白石峰~狛坂摩崖仏
楽しいジャングルジムも名残惜しいが、白石峰を経由して狛坂線(狛坂寺跡方面)を下る。整備された階段を下って行くと、大きな岩が2つ重なっている重ね岩に出合う。
さらに下っていくと国見岩に到着。ここからは、天狗岩、鶏冠山が一望できる。天狗岩には我々同様に岩山を楽しむ登山客が見える。
さらに下って行くと史跡「狛坂磨崖仏」に出る。案内によると縦6m横4.5mの花崗岩、これに3体の仏像と周囲にも9体ほどの小さな仏像小菩薩像が彫られている。奈良時代後期の作とされ、渡来系工人によって彫られたという。周囲には古い石仏があり、金勝寺別院として建立された狛坂寺の跡地を感じる場所だった。
▼狛坂摩崖仏~逆さ観音~オランダ堰堤
狛坂摩崖仏からさらに下る沢沿いの林道に出る。倒木には緑色の苔がきれいな場所だ。
第二東名道路の下を通過し、逆さ観音へのルートに向かう予定だったが、何故か通行止め。引き続き林道を歩き、逆さ観音からのルートに合流。ここでトイレ休憩。一部メンバーは逆さ観音に向かう。
ここから10分ほど歩くとオランダ堰堤に到着。この先にはテント泊が出来るキャンプ場になっていてバーベキューを楽しむ学生仲間や、散策を子供連れの親子連れなど思い思いに楽しんでいた。さらに10分ほどで登山口の駐車場に到着。
後続のチームを待って簡単な感想会をして山行を締めくくった。
(山行後記)
それにしても名前がややこしい。このエリアの金勝の由来は昔朝鮮半島からの渡来した銅の採掘や青銅の細工を生業としていた金勝(こんぜ)族がこの周辺に住んでいたことらしい。同じ山域の金勝山(こんぜやま)にあるお寺の「金勝寺」は“こんしょうじ”と読む。調べてみると全国他地域(山形、福島、埼玉、奈良)に同じ書きの「金勝山」や「金勝寺」が複数あるようだが、ここ以外は全て“きんしょうじ”と読む。
金勝アルプスも近江湘南アルプスが正式名称なのか、駐車場でもらったパンフレットには金勝アルプスの文字が登場しない。地元の観光協会は「金勝山ハイキングコース」と言っているようで、答えは出てこなかったけど、アスレチックな楽しい山行に感謝!